2016-04-19  毛ばり 

60年前の毛ばり?

 以前にも、私の生まれ育った小さな谷の集落の毛ばり名人と言われたおじさんの話をしたことがありますが、このおじさん「新宅のおじさん」と呼ばれていましたが、私の親父と林業の仕事を同じグループで行っていた関係上、親戚以上の付き合いをしており、私とすぐ上の兄はこのおじさんの狩猟やテンカラ釣りの腕前に憧れたものでした。
 
 子供の頃、そのおじさんから貰ったと言うキジの毛ばりを兄が持っていて、2人で夕方竹竿でヤマメを釣ったものでしたが残念ながらその毛鉤の形を全然覚えていないのです。

 話は変りますが、私も適齢期になりそのおじさんの本家から嫁を取る事に・・・、
 これが言わずと知れたババなのです。

 ババの兄2人もかつては親父の山仕事仲間でしたが、時代の変化で途中で勤め人にはなりましたが、狩猟、釣りは好きで、それが度々このブログに登場する「義兄」なのです、最近ではクマを獲った記事で登場しました。

 その義兄におじさんの毛ばりは無いか?と聞きましたら、当時、見よう見まねで作った昔のものだが、竹竿に付いたままのものがあったと、使い古した毛ばりを持ってきてくれました、今は彼も違う毛ばりを使っていますが、プライドみたいなものがあって、私の毛ばりを見せても頑固として人の毛ばりは認めませんね、テンカラ毛ばりにはそんな一面もあるのです。

 それが、このへんてこな毛ばりです。
 チャボの羽を木綿糸で巻いただけのものだとか。
 良いとか悪いとか言うのではなく、何故か私には風格さえ感じる毛ばりに見えるのです。

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 現役の頃、仕事にもある程度余裕が出て盛んに釣りに行くようになり、カーボンのテンカラ竿も出始めて、私なりに毛ばりを巻きましたが、どうしても2段に巻いたと言う新宅のおじさんの毛ばりの話しと、スギの葉っぱの様にグルグル巻いただけという2つの言葉が頭から離れず、当時自分なりに考えて作ったのが下の毛ばりです、いまだにキジの毛ばりとともに私には信頼できる毛ばりなのですが、しかし、この古い毛ばりを見て全く想像していたものと違っていることに衝撃を受けましたね。

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 たかが 毛ばり されど 毛ばり!
 
 ますます、興味は増すばかりです。




                                                

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No title

おはようございます。

60年前と言うと、日本中が神武景気で沸き返って、輝かしい高度成長時代の始まりの頃ですね。
そんな頃に巻かれた毛鉤がまだ残っていたとは、毛鉤も結構もつものと感心します。

恐らく、この頃から人々の暮らしは大きく変わったでしょうが、そのお蔭で人の生活にもユトリが出来て、方々から釣人が殺到して渓魚たちには受難の時代になったのかも知れませんね。
ありがたい話です。

No title

おはようございます。
60年前とは凄いですね。
物が無かった時代に創意工夫されハラリと巻かれた毛鉤、シンプルな中にも凄みを感じさせます。
チャボも飼育している家も少なくなりました。
もはや殿堂入りですね。

マンボウさんへ

おはようございます。
生家のすぐ裏が川でしたのが、イワナも今の様に沢山釣れるわけでなく、夏の夜はスイメン(灯を付けたガラスの箱)でカジカを獲ったものです、今の様にテグスの良いものがあれば餌釣りで沢山獲れたでしょうが、太いテグスでテンカラの方が有利だったのでしょうね。

テクニカルゲームさんへ

おはようございます。
義兄の言うには真ん中に赤糸を巻いたものもあったとか言っていました、何度も打ち込むために丈夫なクマの毛をうまく巻きこんだ毛ばりの話も聞いたことがあります。

No title

おはようございます。
今日も晴れで花粉が飛びますから外に出かけるのを躊躇しています(笑)
貴重な義兄さんの毛鉤を見せて貰えて非常に有りがたいです♪
何かは分かりませんが釣れる毛鉤ではなく釣る毛鉤で有る事は感じ取れました。
ハックルさんの毛鉤を見るとやはり綺麗過ぎてイメージ的ですが土着毛鉤ではない気がしますね(汗)
やはり毛鉤は人の心も引き付けるものなのですね。
是非この貴重な毛鉤は近くの資料館などに箱に入れて寄贈したらどうでしょうか?
実は父も山師でしたから父の鉈は資料館に寄付しました(汗)
いろいろ自分勝手な事ばかり言ってごめんなさいm(__)m

おはようございます。
60年も前の毛針がよく残っていたものですね。
それだけ前ですと、もちろん漁協の放流もなかったでしょうし、食べるための釣りですよね。趣味の要素を廃した究極の釣り道具の美しさを感じました。

山女魚さんへ


おはようございます。
本当はおじさんにも子供がいて釣りをするのですが、なかなか会う機会が無くて確かめられませんが、義兄の言うには家にあるはずだと言っていました、今回出てきた毛ばりは義兄が見よう見まねで巻いた毛ばりですので資料的な価値は無いですね、ただ、これに似たようなものであったことは確かだと思います。

七流釣師さんへ

おはようございます。
これは義兄が巻いたもので、いわゆるおじさんの巻いた毛ばりではないので、どの位前の物かわかりませんが、見たところ普通の鍼に巻いてありますし、義兄の家のリホームの際に出てきたものだそうですので古いものには間違いないですが、今はこんな形の毛ばりは無いだけに面白いですね。

名人の毛鉤

こんばんは。
これがスギッパ巻きの原点の流れを汲む毛鉤ですか!
フライではたくさんの虫が羽化して流下している時用に、1本のハリに2匹の虫を模して頭側と尻側に羽根を巻いたものがあります。
それに似ている気がします。
明るい色と黒、二種類のハックルを巻いてあるのも興味深いです。
本物の「おじさんの毛鉤」、ぜひ探し出して下さい。見てみたいです。

No title

こんにちは。西洋毛ばりの種類でレネゲイドがありますが、何か同じような発想で考案されたようで興味深いですね。

リコプテラさんへ

こんばんは。
義兄も自分で考えたではなくおじさんの毛ばりを模したものと思われます、この毛ばりが最高と言うのではなく、何もない時代食料の糧として懸命に振った毛ばりにロマンを感じます。
実の子が居ますが、時代は変わっていますのでなかなか難しい所もあります。

tamaさんへ

こんばんは。
コメント頂きありがとうございます、レネゲイド調べてみました全く同じですね、しかも、おじさんが持っていたと言う真ん中に赤糸を巻くと言う手法もレネゲイドでは用いていた物もあるとの事、60年以上も前の山奥のキコリがそれを知っているはずがなく、興味深いですね、巻き方は簡単ですのでテンカラ毛ばりとしていつか試してみたいと思います、貴重な情報ありがとうございました、今後もいろいろアドバイスいただけたらありがたいです。

No title

60年前の毛バリですか。
義兄さんが似せて作ったとはいえ、その当時は食料として釣っていると思いますので、試行錯誤して釣れる毛バリを作ったんでしょうね。
物が無い中で苦労されて作られたんだと思います。
「新宅のおじさん」の毛バリが出てくるといいですね。

No title

こんばんは。
こんな感じで赤い胴ですか。
巻いてみたいですね。

No title

こんばんは
貴重な毛針ですね。
テンカラの毛鉤について書かれていたサイトでこの2段に巻かれた毛鉤を見ました。塩尻や飯田あたりの伝承毛鉤とありました。
そしてスギッパの名称も記載が有りました。
その60年前の姿を見る事が出来たのは幸運です。
自分が生まれた頃に使われていたというのも想像すると心弾みます。

佐久っ子さんへ

おはようございます。
昔は食料としての釣りですから、とにかく獲物を獲ることに一生懸命だったと思います、今の仕掛けなら沢山釣れたでしょうが養殖なんてことは無かったでしょうから、調度良かったのかもしれませんね。

かんぺ~さんへ

おはようございます。
tamaさんと言う方からコメント頂いて、西洋毛ばりに似たものがあるとの事、調べてみましたらそっくりなものがありましたね、テンカラとして巻いてみたいですね。

幻の渓流師さんへ

おはようございます。
5~6年ほど前に毛ばりを研究している方から取材を申し込まれたが、確信が無かったのでお断りしましたが、私の毛ばりを買って話を聞いて行かれたとの事、多分そのサイトだと思います。

新宅のおじさんの毛鉤。

今晩は。

この毛鉤は、長野県志賀高原の伝承系の流れを汲む毛鉤なのでしょうか?

チャボの黒いハックルで巻いてる毛鉤が、長野県志賀高原の伝承系の毛鉤と雑誌に掲載されて居ましたので。

新宅のおじさんの毛鉤を拝見し、妙に惹き付けるものがあると私も感じました。

私個人的には、逆さ毛鉤を観るのも巻くのも、そして使うのも大好きですが、新宅のおじさんの毛鉤を真似て巻いてみたく成りました。

私は、まだまだ下手くそですが、テンカラでヤマメを絶対に釣ってやるんだと思ってます。

先日に、広瀬川の北沢に入りましてヤマメを発見しましたが、発見と同時に私の存在を気付かれてしまいました。

釣りの技術の前に、遡行術を磨きたいと思います。

えいチキさんへ

おはようございます。
毛ばりのルーツや形などを見るのも面白いですね、あれが良いよこれが良いよと広がっていったのでしょうが、昔は、とにかく獲る釣りですから、最近の見て合わせて楽しむ釣りと違いますので、使う毛ばりも変わって来ていることはあるかもしれませんね。
プロフィール

名前 : ハックル70
山国 信州に住む老人です、奈良井川・木曽川水系の川や山を楽しんでいます、どうぞよろしく。

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